非常に面白いのは、ダイビングイントラ試験に気象の知識を問う問題が1つもないことです。

何故か?これには様々な理由がありますが、
●基本的にダイビングは赤道近辺の南国でやるもので、そもそも海況が安定している。
気象知識からの予測や想定につなげるというより、現況、見たまんま、が全て。
●基本的に穏やかな海でやるもので、その穏やか度を一定のものとしている。
穏やか度合いにも程度があるということに気がついてない。
●海況判断はダイバーの役目という認識がそもそもない。
などなど様々です。

言えることは、気象情報を利活用してのメリットが業界全体としてイメージできてないんです。
これはまぁ、ダイビング業界に限らず他もそうで、いつもそこに当たり前にある気象って意識しづらいわけです。長く連れ添い当たり前の空気みたいなパートナーの価値って、わからなくなりますね?それと同じです。

で、昨年の気象学会の天気予報研究会でも発表させていただきましたが、
今、マリンレジャーをとりまく環境は非常に良くありません。

第14回天気予報研究会 気象学会誌「天気」2017年第64巻9号掲載
【マリンレジャーにおける沿岸波浪情報の利活用について 】
(株)shonandive.com 代表取締役 関田昌広
http://www.metsoc.jp/tenki/pdf/2017/2017_09_0029.pdf

スポーツ部門人口
1位 ジョギング・マラソン 2190万人 9位 釣り 910万人 11位 ボーリング 1190万人
23位 スキューバダイビング 110万人 24位 ヨット・モーターボート70万人 
最下位28位 サーフィン・ウインドサーフィン 30万人 (レジャー白書2016から一部抜粋)

観光・行楽参加率 海水浴
2009年 16.4% 2010年 14.5% 2011年 8.9% 2012年 9.7% 2013年 9.0%
2014年 9.5% 2015年 7.5% (レジャー白書2016から一部抜粋)

ダイビングCカード発行枚数 約40,000 アクティブ人口60万人 ダイビングショップ数800
ダイビング可能エリア100

スポーツ部門の人口はマリンレジャーが特に弱い状態が続いていますし、
東日本大震災以来、海水浴に行く機会は半減しています。

しかし、このような状況にあっても、日本のダイビングはあらゆる面(経済・環境・歴史)で恵まれており、依然として世界の中のトップを牽引しています。

そこで、mogureru?@shonandive.comが掲げる水中気象の出番です。


陸上に四季があるから水中にも四季がある。
360度グルッと海に囲まれていて!しかも災害大国で!ダイビング大国の!日本人だからこそ!
意識できるのが、水中気象の予報なんです。

 

水中気象の利活用がどうメリットあるのか?

数多くありますが、最大の効果としてはスタイルの変化です。
水中気象の利活用で誰でも気軽にセルフダイビングが楽しめるようになります。

天気が良いからレンタカーしてドライブに行こう。
近所にお散歩に行こう。
ってのと同じラインに水中散歩ができるようになります。

ダイビングのハードルを特殊なものから日常のものへ下げることで、
人口が増え、さらに一段発展します。

ハードルを下げ発展させて、さらに進展するっていうハピネスのサイクルが生まれることになるんです。

ダイビングの世界に気象情報の利活用をしっかり定着させることで、業界全体ののハピネスにつなげたいと思います。

mogureru?@shonandive.com 代表 関田昌広